四季折々で天候が変わりやすい日本。
梅雨や冬をはじめ、雨や雪との縁は切っても切れませんよね。
北陸や東北、北海道など雪の降る地域では特に欠かせない防水ブーツ。
(今では東京や関西でも雪やゲリラ豪雨で全国的に重宝しますが)
NOSAKAのスタッフの下駄箱もZOOアドベンチャーがずらりと並んでいます。
どんな仕組みになっているのか知っていますか?
実はすごく手が込んでいて、素材にもこだわって作られているんですよ。
今後の靴選びの参考の為にご紹介したいと思います!
防水系のブーツの種類
まずは、防水ブーツと言っても種類があります。
防水ブーツと一般的に呼ばれているのは内側に水を通さない膜状の素材を内蔵していてる靴です。
混同している方もいらっしゃると思いますが、このほかに撥水レザーブーツがあります。
これは防水ではなくあくまで「撥水」です。期待できる防水力は各段に違います。
<防水ブーツ>
靴の中に水を通さない膜状の素材を内蔵していて水をシャットアウトします。
防水素材はシート状で、足の良く曲げる箇所などで何年か履いていると劣化する場合がありますが、撥水レザーブーツよりも各段に長い期間、防水効果を期待することができます。
<撥水レザーブーツ>
撥水加工を施した革を使用したブーツのこと。
撥水の効果が持続する期間は、お手入れや使用頻度で大きく変わります。
ジャブジャブと水に入っても水をはじいてくれるわけではありませんので注意が必要です。
このような違いがあるので、しっかりと防水効果を期待する場合は防水ブーツ。
そこまででなく、ちょっと水をしのぎたいという場合は撥水レザーブーツを選ぶのが良いですね。
防水ブーツの仕組み
NOSAKAのZOOアドベンチャーを例に防水ブーツの仕組みをご説明しましょう。
靴は①撥水レザー②防水膜③インナーライナーの3層構造からなっています。
間に挟まれている②防水膜ですが、ZOOアドベンチャーの場合はアクアストップという素材を使っています。
①撥水レザー
水を通さないよう撥水加工が施され、ZOOアドベンチャーの場合は土汚れなども水でさっと洗い流すだけという優れた革なのです。
ちょっとマイナスポイントは、撥水加工を施すことによって、革本来の風合いがなくなってしまうこと。
魅力的な革は、しっとりした肌触りで、色の濃淡に奥行がある、またきめ細やかな質感にありますよね。
撥水力を付ける為に加工するということは、質感がのっぺりとした印象に変わってしまうのは致し方ないようです。
革の風合いも残し、撥水力もあるという両方を兼ね備える革を作るのは難しいそうで、
ZOOアドベンチャーの革の仕上げ方は企業秘密になっているくらいです。
②防水膜
水を通さない膜というとビニール素材のようなものを想像しませんか?
実はとても優れた素材で水は通さないけれど空気は通すという優れものです。
なぜそんなことができるのか、それは水と気体の粒子の大きさの違いを利用しているから。
空気や水蒸気よりも水の方が粒子が大きいので空気の通る極小の穴であれば水を通さないという原理なんです。
長靴はゴムでできているので通気性がなく、靴の中で蒸れてしまいますよね。
その蒸れが水虫や匂い、霜焼けの原因になってしまったりします。
通気性の良しあしは足元の環境にはとても大切です。
③インナーライナー
そして一番足に触れる側にインナーライナーがあります。
ZOOアドベンチャーのインナーライナーは-15℃まで快適に過ごせる素材が使われています。
例えば朝ブーツを履いて出かけるとき、足を入れた瞬間にZOOアドベンチャーの場合は
ひやっとした冷たさを感じません。履いた瞬間から保温性を実感することができます。
もちろんこのインナーライナーも暖かいけれど通気性も保ってくれる優秀な素材なんですよ。
そして忘れてはいけないのが、靴を縫う「糸」です。
水を通さず通気性の高い優秀な素材でも普通の糸で縫ってしまうとそこから水が浸み込んできます。
だから糸も防水加工を施したものを使っています。
しかし、防水の糸で縫い合わせるだけではいけません。
縫った針の穴から水が浸み込んでしまうので、ステッチ穴も水が入らないように処理する必要があるんです。
少しの隙間から水は入ってきてしまうので、防水ブーツを作るのは手間がかかるのが良くわかります。
どこでも作れるというわけでなく、ちゃんとした専門技術と設備がある特別な靴工場でなければできないんです。
長靴との違い
防水性のある履き物でもっともポピュラーなのが長靴ですね。
値段もお手頃でかわいいカラーやデザインが沢山でているので、一家に1足はあるのでは?
では、防水ブーツと長靴ではどんな違いがあるのでしょうか。
<長靴との違い>
①通気性・保温性
②履き心地の良さ
③ファッション性
①通気性 ②保温性
防水ブーツの仕組みでご紹介したように、防水ブーツには通気性と保温性のある素材が使われています。
全く通気しないゴムと比べるとこの違いは明らかですね。
③履き心地の良さ
一番の違いかもしれないのが③履き心地の良さ!
長靴だと足にフィットした履き心地はあきらめなければなりませんね。
そこも薄いので自分で暖かい中敷きを買って来て入れている人も多いのでは?
その点、革の防水ブーツは足をしっかりホールドし、履きこむごとに足に馴染んできます。
更にインソールが内蔵されているものだと、なお良しです。
足に合わせたインソールを使うと履き心地が更にアップします。
農業や酪農関係のお仕事の方はもっぱら長靴を履いておられるように思いますが、
そういうお仕事の方にこそ、革の防水ブーツを履いてほしい!と思います。
仕事の履物で体の疲れはずいぶん変わりますから!
土汚れも水で洗い流せるZOOアドベンチャーなら農作業にもおすすめです!
③ファッション性
長靴はおしゃれでないというわけではありません!
革靴の方が普通のロングブーツとしていろんな場所に履いていっても恥ずかしくないのでファッション的に場所がきくということ。どこでも長靴で出かけるというわけにはいきませんよね。
防水ブーツはこだわりの素材と専門的な技術によって作られた履物ということが分かっていただけましたか?
長靴よりいいお値段がしますが、修理をして長く履ける革の防水ブーツは長い目でみるとコストパフォーマンスも実は良いと思います。
参考にしてみてください!