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2016.12.29
UPDATE:2021.04.16
これだけは押さえたい!防水ブーツを長持ちさせる基本のお手入れ方法

突然の雨や雪に備え、一足は持っておきたい防水ブーツ。
お手入れの仕方によっては防水機能を長持ちさせられることができるってご存知ですか?
防水ブーツをもうすでにお持ちの方も、今から買おうかと思っている方も、当ブログでご紹介する内容を参考にしていただけたら幸いです。
今回は、最もお手入れが重要な革仕様の防水ブーツのお手入れ方法についてご紹介したいと思います!

意外と知らない?防水ブーツと撥水ブーツの違い

防水と撥水の違い

雨雪シーズンになると、あちこちの靴屋さんで「防水」とか「撥水」マークの靴が並んでいるのを目にしますよね。
「防水」「撥水」のタグが付いているだけで安心してご購入される方も多いと思いますが、その違いってご存知ですか?
まずは防水と撥水の違いからご紹介します。

【防水とは】
防水ブーツの構造
※イメージは当社ZOO Adventureの構造を例としています。

防水シューズとか防水ブーツとは、一般的に表の革と裏地の間にフィルムのような素材が入っていて、靴の中まで水を通さないといったものです。
よく知られているGORE-TEXを使用した靴は、防水靴・ブーツとなります。

【撥水とは】
撥水ブーツ

皮革や靴の仕上げに撥水液を染み込ませたり吹き付けたりして、革の表面から水を弾くように加工されたものをいいます。
強力なものでも、履いているうちに撥水の効き目が落ちてくるのが通常です。

以上のように、加工としては性質が異なるものですので、お手入れもそれぞれに合った方法を選ばなければなりません。

お手入れする前に!気を付けるべき5つのポイント

上記でご説明しましたように、「防水」と「撥水」では仕様にそれぞれに違いはありますが、どちらもこまめにお手入れをすることでブーツの耐水機能を長持ちさせることかできます。
もし間違ったお手入れ方法を施すと、その場では水を防いでいても、ブーツ自体が短命になってしまうこともあるので注意が必要です。
ですのでご購入されたブーツがどのような仕様でどのような素材が使われているか、まずは商品をチェックしてみてください。

それでは防水ブーツと撥水ブーツ、それぞれのお手入れする上で気を付けるべきポイントをご紹介していきます。

【防水ブーツをお手入れするときの注意点】

◇アッパーの通気性を損なわないように気を付けましょう!
防水レザー

基本的に防水ブーツは、【①アッパーの革→②防水フィルム→③裏地】の3層構造になっていることが多いです。
アッパーの革には撥水加工が施されていることが多く、革の加工によって違いはありますが、たいていは防水フィルムが防水+通気性の両方の機能が備わっています。
皮革はもともと毛穴があり通気性が備わっているので、その通気性を損なうようなお手入れをしてはいけません。
ですので、シリコン系の防水スプレーや、顔料系・油分の多い靴クリームはできるだけ使わないようにしましょう。
※もともとオイルレザーを使用している場合はその限りではありません。

◇防水ブーツに湿気は大敵です!
防水ブーツを雨や雪に濡れたままにしておくと

防水ブーツだからと言って、雨や雪に濡れたまま放置してはいけません。
革が濡れた状態のままだと、革自体ダメージを受けやすいのと、後でシミになってしまったり、カビが生える原因になってしまいます。
使用後は、乾いた布などで水気を拭き取り、陰干しなどで自然乾燥させてください。
その際、絶対に直射日光や、ドライヤーやヒーター、ストーブなどの温熱で乾かさないでください!
濡れた状態で熱をあててしまうと、革が変質・変形する危険があります。

また履いた後の靴内の湿気も、放置しておくと臭いやカビの原因になってしまいます。
履いた後は乾燥材などを入れておくと、靴の中もクリーンに保つことができますよ。

◇アッパーの革のお手入れはこまめに行いましょう!
防水ブーツのお手入れはこまめに行う

使用後にお手入れをする場合には、必ずブーツが乾燥した状態で行います。
ブーツの革の仕上げ(スムースレザー・ヌバック・スエード等)と加工、色等によっても変わってきますが、基本的には蝋(ワックス)成分や油分の少ない乳化性の無色のクリーム等がおすすめです。
乳化性の靴クリームは防水性はそんなに期待できませんが、革自体の通気性を損なわずに革を保湿してくれます。
こまめにお手入れを行うことで革のしなやかさを保ち、色素も抜けにくくなるので、ブーツを長持ちさせてくれます。

◇防水スプレーの種類にご注意ください!
フッ素系防水スプレーシリコン系防水スプレー

上記でも書いている通り、革と防水フィルムの通気性を損なわずにいたいですよね。
シリコン系の防水スプレーを使用すると撥水力はとても長持ちしますが、革に被膜を作ってしまうため通気性が無くなってしまいます。
ブーツの表面である革の通気性が無くなると、足が蒸れやすくなってしまいます。
そうならないためにも、フッ素系の防水スプレーを使うことをお勧めします。
撥水力はシリコン系に劣りますが、通気性を損なわずに撥水力を保持することができます。

◇防水フィルムを痛めやすい姿勢に注意しましょう!
防水ブーツを屈曲しすぎると

3層構造の防水ブーツには、中に防水フィルムが内蔵されていることをご説明しました。
この防水フィルムというのは、永久的に防水力を保てるわけではもちろんありません。
同じ個所を何回も折り曲げることで、フィルムが劣化し、そこから水が入ってくる恐れがあります。
ある程度の屈曲は問題ありませんが、同じ個所を何度も屈曲させるような姿勢を取らなければならない場合は少し注意が必要です。
※使用頻度にもよります。

【撥水ブーツをお手入れするときの注意点】

基本的には上記の防水ブーツの注意点と変わりはありません。
アッパーと裏地の間に防水フィルムがありませんので、表の素材の撥水力を保持させるお手入れを行っていきます。
こちらもアッパーの革の仕上げや加工によって変わりますが、通気性を損なわないよう上記のポイントを守って頂ければ問題ありません。

ブーツの防水機能を長持ちさせるお手入れ方法と手順

それでは、いよいよお手入れ方法と手順をご紹介していきます!
一例ではありますが、今回はZOO Adventure(ズー・アドベンチャー)の防水ブーツを使ってご説明していきたいと思います。

【準備するもの】
・いらない布やタオル
・靴用汚れ落とし
・乳化性の靴クリーム
・クリームを塗るブラシ(あれば)
・仕上げ用ブラシ
・フッ素系防水スプレー
・乾燥剤(お菓子等に入っているシリカゲルで十分です。)
防水ブーツをお手入れするために準備するもの

①ご使用後、水気を乾いた布やタオルなどでふき取り、完全に乾燥させます。
※この際、必ず陰干しなどの自然乾燥で乾燥させてください。
防水ブーツに熱風はNG

②革に着いた汚れや、余分に残ったクリームの成分等を靴用の汚れ落としで落としていきます。
防水ブーツを乾燥させる
汚れ落としを布にたくさんとりすぎると、逆にシミになる場合もありますので、少し布に取り、布自体に馴染ませてから使うといいですよ。
スムースレザーとスエード/ヌバックでは、汚れを落とす際の道具が違います。
素材がスエードやヌバックの場合は、専用の汚れを落とすブラシがありますのでそちらをご使用ください。
素材別のお手入れ方法はこちらで詳しくご紹介していますので参考にしてみてください。
お家で簡単!靴のお手入れ方法

③乳化性の靴クリームで革の保湿をします。
乳化性の靴クリーム
今回は、スムースレザー・スエード/ヌバック両方に使える、マーラ社の靴クリームを使っていきます。
香りの成分も含まれていて、靴が良い匂いになっていくのも楽しいですよ♪

なるべく塗り斑をつくらないよう、均一にブーツ全体を塗っていきましょう。
防水ブーツに靴クリームを塗る

④ブラシをかけ、クリームを革の中に浸透させます。
仕上げのブラッシング
今回はブラシを使ってクリームを刷り込んだので、仕上げのブラッシングはなくても大丈夫です。
布やタオルでクリームを塗った場合は、塗った後にブラッシングをして革にクリームをなじませましょう。
防水ブーツにクリームを塗った後
クリームをつけた後はこんな感じになります。
一時的に革の色が濃くなりますが、乾くとしっとりとしなやかな風合いになります。
また、退色していた色も少しだけ発色がよくなります。

⑤フッ素系の防水スプレーを仕上げにかけて完成です!
防水ブーツに防水スプレーをかけて仕上げをする
※縫い目やアウトソールとアッパーの際など、気になるところには大目に噴きつけておきます。
靴から30㎝程離して噴きつけてください。

いかがでしたか?
お気に入りの防水ブーツを購入したら、まずは必要最低限のお手入れグッズをそろえると◎
そして、5つのポイントをもう一度おさらいして、ブーツが長持ちするようこまめにお手入れすることをおすすめします!

~防水ブーツをお手入れするときの注意点まとめ~
①ブーツの革と防水フィルムの通気性を保てるお手入れが重要です!
②湿気はNG!ブーツを濡れたままにしておかない!
③革の手入れはこまめに行いましょう!
④防水スプレーは通気性を保持できるフッ素系防水スプレーを使いましょう!
⑤何度も同じ個所を強く屈曲させないように気を付けましょう!

【その他】
■買ったばかりの新しいブーツは、そのまま履いても問題ないことが多いですが、気になる方はご購入後すぐにクリームで保湿しておくと良いと思います。
■お手入れの頻度は、人それぞれの使用頻度にもよりますが、1週間~2週間を目安にしておきたいところです。
■シーズンオフでブーツをしまっておきたい場合は、完全に乾燥させたのち、上記のお手入れを施し、靴箱の中に乾燥剤を入れて、なるべく湿気の少ない所に保管してください。

靴のお手入れ用品 – シューズアクセサリー


                    
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